ヘルスケアサイエンス部門放射線健康支援科学分野
放射線治療計画の最適化に関する研究
がん患者の増加に伴い、放射線治療の役割および需要が高まっている。近年では、MRI、PETなどマルチモダリティ画像の利用と画像位置合わせ技術の発展、治療装置、治療技術の更なる進歩に伴って高精度放射線治療が標準となり、脳および体幹部への定位放射線照射(Stereotactic Irradiation:STI)、強度変調放射線治療(Intensity Modulated Radiotherapy:IMRT)および回転型強度変調放射線治療(Volumetric Modulated Arc Radiotherapy:VMAT)などが地域において急速に拡大している。通常、放射線治療では治療計画の段階で物理線量評価と生物学的線量評価を行いながら最適化を行われているが、当該研究課題では、最適化を行う際に用いる計算パラメタ特性の評価や放射線のエネルギーや種類の違いによる評価を物理線量および生物学的等価線量ベースで個々に行い、正確で理想的な治療計画を実現することを目的としている。今後の展開としては、AI(Artificial Intelligence)や深層学習を利用した統合的な最適化計算環境の構築を目指している。
研究室データ
ヘルスケアサイエンス部門 放射線健康支援科学分野
准教授 笈田 将皇