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研究科の教育理念・目標

教育理念・目標

日本社会は高齢化しています。この社会では、満足できる程度に健康で活力を持ち、幸福でいられることへの期待がますます大きくなるでしょう。大学院の名称にある、ヘルスシステムHealth Systemsとは、こうした意味で「元気」で「幸福」な状態を意味するHealthを実現するための、人・モノ・制度等の様々な「要素」と、その間の「関係」Systemsを意味しています。

私たちが教育の目標とするのは、よりよいヘルスシステムの構築に資する人材の育成です。そのような人材は、大学院でどのようなことを身につけるべきでしょうか。私たちは次のような能力と考えます。

  • 医療現場を構成する人々としくみ(health systems)の課題を理解し、
  • 研究及び技術開発、そして物質面及び人間の内面の理解を併せ持つことで、
  • 個人の専門分野を活かしつつ他分野を理解でき (統合科学)、
  • 社会において活用されるモノやアイディアを他者と協働して創出することで、
  • 課題の解決に貢献しイノベーションの基盤を支えることができる

こうした、課題から考えを始められ、他者と協働して新たなものを作りあげていく人材の育成には、これまでのような、科学の専門分野がわかれている状態では難しいと私たちは考えました。そこで、この大学院では現場の課題(困りごと)を知り

  • → それを解析し
  • → その結果に基いてモノや仕組みを作り
  • → それを活用することで
  • → 課題の解決・改善を行う

というサイクルを、自然科学・工学・人文社会科学の諸分野を統合しながら行う、「統合科学」アプローチをとります。そのために、学位の名前もわが国初の、修士(統合科学)、博士(統合科学)としました。

この大学院を構成する教員の主な分野は、工学、医薬・保健学、文学(哲学・倫理学・宗教学、歴史学、文化人類学)、社会学・社会福祉学(医事法学、ソーシャルイノベーション論)です。

本研究科は、これらの多彩な専門を活かしつつ統合して考えられる、そして少なくともそれら問題解決のサイクルを理解して、連絡と連携を支えることができる人材(前期・修士課程)を、さらに理想的にはこのサイクルを自ら俯瞰的に回していける人材(後期・博士課程)を育成することを目指しています。