医療機器医用材料部門人間情報処理学分野
疎符号化に基づく画像処理の典型的性能の統計物理学による解析
疎符号化とは、少数の基底ベクトルの線形結合による被推測データの表現を意味し、画像など相関を有して冗長な情報は疎符号化が可能である。疎符号化された情報は、従来よりも少数の観測データから推測可能であることが証明されており、現在、最も効果的な信号処理手法の一つとして知られている。
本研究では、(1) ノイズの掛かった画像の復元、および、(2) 単一画像超解像(一枚の画像を基に実現する超解像)を例に、様々な種類の画像やノイズに対して平均された、それらの典型的性能を統計物理学のレプリカ法を用いて解析的に評価した。これにより解の一意性や、平均二乗誤差を最小化する疎性と辞書行列のアスペクト比の関係などが明らかになった。現在は、単一画像超解像のための最適な特徴抽出法を解明すべく、研究を継続している。

図.疎性と辞書行列のアスペクト比に対する平均2乗誤差の例
研究室データ
医療機器医用材料部門 人間情報処理学分野
講師 相田 敏明