医療機器医用材料部門人間情報処理学分野
画像等からの局所的特徴抽出法の開発
深層学習をその基礎としたAIが目覚ましい成果を挙げているが、その理由は、適応的かつ優れた特徴抽出能力にある。
本プロジェクトでは、例として画像を対象とした、マルチフラクタルスペクトルと呼ばれる特徴量を局所的に評価・抽出する方法を開発した。マルチフラクタルスペクトルは、2009年にXu、Ji and Fermüllerにより考案された、画像テクスチャの複雑さを多層的に評価する大域的特徴量であるが、それは画像の平均的性質しか抽出出来ないという欠点を有する。その局所的な評価を可能にするのが本プロジェクトの目的であり、畳み込みニューラルネットワーク等の深層学習では得られない特徴量の取得が可能である。私達は、この新しい特徴抽出法の、十二指腸腫瘍診断や尿路上皮癌の異型度診断などへの応用を研究中である。

図. 西日本の気象衛星写真(上)と,局所MFSによるその分類結果(下)
研究室データ
医療機器医用材料部門 人間情報処理学分野
講師 相田 敏明