ヒューマンケアイノベーション部門臨床死生学分野
医療ケアの選択に至るプロセスに関する考察
治療やケアの方針を決定するときに、本人の希望は尊重されます。しかし、病気やケガによって生命や健康に深刻な問題が生じたときに、医師などから示される治療の選択肢について冷静によく考え、自分自身の価値観に基づいてひとりで治療方針を決定できるという人は必ずしも多くはありません。動揺して冷静に考えられなかったり、これまで大切にしてきた価値観が通用しないと感じたりするかもしれません。また、何を優先すればよいかわからなくて迷ったり、まわりの家族や医療ケア従事者の助けが欲しいと思ったりするかもしれません。そのような場合を含めて、本人の希望を尊重するとはどのようなことを意味するのか、治療方針決定に至るまでに本人や家族や医療ケア従事者はどのように関与すればよいのか、決定に至るプロセスを支援するためのどのようなツールが必要かなどといったことを考察しています。
研究室データ
ヒューマンケアイノベーション部門 臨床死生学分野
准教授 日笠 晴香