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ヒューマンケアイノベーション部門人間文化論分野

富や貧困に関わる「徳」理論の研究:老いの境界をめぐって

富や貧困は人間の幸福や不幸に大きく関わってきます。富があるからといって必ずしも幸福なのではなく、至福のためにあえて貧困(清貧)を求める宗教思想も力を持ちました。これらにはどのようなつながりがあるのかを歴史的社会的背景を踏まえて理論的に考究します。特に、老年に向かっては人間性(humanity)や人間のよきあり方(徳)の真価があらわになってくることに着目し、研究を続けています。ソクラテス、プラトン、アウグスティヌスなどの西洋古代の思想家の研究から、例えば、夏目漱石『道草』キケロ『老年について』T.S.エリオット『灰の水曜日』を題材に取って古今東西の老年の価値観についての研究を遂行しています。この研究では、科研費基盤研究C「転換期における「貧困」に関するアウグスティヌスの洞察と実践」(2009-11年度)や「古代末期における富と貧困に関する「徳」理論の成立と変容」(2015-18年度)の代表を務め、基盤研究B「ケアの現場と人文学研究の協働による新たな〈老年学〉の構築」(2014-18年度)の分担を受けています。2019年「心の癒しと連帯:岡山の島でのハンセン病に対する態度の近代史の再考察」をウエイン州立大学でのGHJE研究集会にて発表しました。

研究者データ

ヒューマンケアイノベーション部門 人間文化論分野
教授 出村 和彦